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遺伝子治療による臓器再生に成功

膵島の分化を誘導する転写因子NeuroD遺伝子ならびにβ細胞の増殖因子ベータセルリンをヘルパー依存型アデノベクターに組み込み、糖尿病動物に投与した。明らかな肝障害を示さず、血糖値は正常化、ブドウ糖負荷試験での血糖反応、インスリン反応ともに正常との差を認めないところまで改善させることに成功した。病理学的検査にて、肝臓内には肝皮膜下に半球状を呈したインスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、PPを同時に産生する膵島様構造をしたホルモン分泌細胞塊が数多く出現することが判明した(Kojima et al Nat Medicine 2003)。この作用はNeuroDの上流にあるNgn3遺伝子ならびにベータセルリン遺伝子を上記と同様に、糖尿病マウスに投与しても見られた(Yachoor et al Dev Cell 2009)。

この研究は、遺伝子治療により、膵島という臓器を丸ごと肝臓内で再生させ、インスリン依存型糖尿病を完治させることが理論的可能であることを示した、世界で初めての画期的な結果である。

 

研究紹介